【令和4年度税制改正:住宅ローン控除】省エネ性能の新区分

2022.06.10

税務トピックス

令和4年度税制改正において、令和4年~令和7年入居者の住宅ローン控除に、新しく

「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」による区分が加わりました。

控除限度額や控除期間の面で、そうした性能のない住宅よりも優遇されます。

改正住宅ローン控除の概要

令和4年~令和7年入居者の住宅ローン控除では、下記のとおり「認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)」に加えて、「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」の取得も優遇する対象として見直されます。

また、令和6年以降に建築確認を受ける新築住宅は、認定住宅や新区分の省エネ性能を有する住宅であることが必要になります。

(出典)国土交通省:報道発表資料(別紙1)令和4年度住宅税制改正概要より
https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000172.html

「認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)」とは

「長期優良住宅等の普及の促進に関する法律」による認定長期優良住宅、「都市の低炭素化の促進に関する法律」による低炭素建築物や低炭素建築物とみなされる特定建築物などが該当します。

最新の情報は、国土交通省のホームページをご覧ください。

(参考)国土交通省HP:長期優良住宅のページ
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000006.html

(参考)国土交通省HP:低炭素建築物認定制度 関連情報
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000065.html

「ZEH(ゼッチ)水準省エネ住宅」とは

「ZEH(ゼッチ)」とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」のことです。

「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」と定義されています。

住宅ローン控除の対象となる「ZEH(ゼッチ)水準省エネ住宅」とは、日本住宅性能表示基準において、下記のいずれの性能も満たす住宅であるとされています。

・断熱等性能等級(断熱等級)5以上

・一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)6以上

「省エネ基準適合住宅」とは

「省エネ基準」とは、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」による、建築物が備えるべき省エネ性能の確保のために必要な建築物の構造及び設備に関する基準のことです。

住宅ローン控除の対象となる「省エネ基準適合住宅」とは、日本住宅性能表示基準において、下記のいずれの性能も満たす住宅であるとされています。

・断熱等性能等級(断熱等級)4以上

・一次エネルギー消費量等級(一次エネ等級)4以上

住宅ローン控除の確定申告は税理士に

省エネ性能に応じた住宅ローン控除の適用を受けるには、住宅ローン控除を受ける初年度の確定申告の際、「性能証明書」や「住宅性能評価書」で住宅の性能を証明することになります。

住宅ローン控除を適用する際の確定申告は、税理士にご相談ください。